介護保険の利用料が4月1日より変更となります(変更のないサービスもあります)。
しかし、いまだ厚生労働省からの通知が届いていないために不明となっている点が散見しており、にもかかわらず原則として4月1日までに届け出を行わなければならない、とされていることから多くの事業者が混乱しておりました。
当院の提供する「介護」サービスは訪問リハビリと通所リハビリ(1時間以上2時間未満)の2つ。
介護報酬はそのサービスごと、時間ごと、内容ごとにそれぞれ「単位」という単位で国により単価が定められます。
加えて、それぞれ加算項目が設定されており、一定の条件を満たすことで合算されます。
一般にはその単位に10円を乗じ、利用者はその1割を自己負担としてサービス提供者に支払うことになります。
要介護認定からケアプランの作成等の一連の流れも含め、なかなか一般の方には分かりづらいと思われます。
訪問リハビリを例にあげますと、基本単価は5単位引き下げれました。
しかし、従来設定されていた加算項目が廃止されたり、新たに追加された加算項目が生じたりして、その合計は今までと変わらないか、若干増えることが考えられます。
通所リハビリも多くの事業所では同様のようですが、当院に限っては異なります。
もともと医療保険でのリハビリと大差なくサービスを受けてもらおうと、一番短い時間帯での通所リハビリサービスを提供していたのですが、送迎を行っていない事業所に対して「送迎未実施減算」という単価が新たに設定されたためです。
したがって、当院の提供する通所リハビリは利用者にとっては大きく値下がることになりますが、提供側としては赤字となるために事業を継続することが困難となります。
もしかするとサービスの提供を中止することになるかもしれません。
今後は「地域包括ケアシステム」が徐々に確立されていきます。
現段階では「何それ?」の域を出ないようですが、一言でいえば医療・福祉を総合的に地域でケアするというもの。
ある意味では古き良き時代を求めているものの、時代に逆行しているとは思われたくないのでわざわざ複雑な文言を用いてややこしくされているような気もします。
何はともあれ、医療も介護も一事業である以上、経営的な独立が求められており、競争が激しくなっています。
患者や利用者への良質なサービス提供は最優先ですが、なかなか医療経営や施設経営が困難な時代であることもご理解いただければ、と思っております。
0 件のコメント:
コメントを投稿